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M&A Advisory

クロージング

Closing

読み: くろーじんぐ

定義

クロージング(Closing)は、M&A 契約の最終履行日。株式譲渡契約の場合は、株式の譲渡と対価の支払を同時履行(同時履行の抗弁権を持ち合う形)し、取引を法的に完結させる一連の手続。

サイン(Signing, 契約締結)からクロージングまでの期間は「サイン・トゥ・クローズ」と呼ばれ、その間にクロージング条件(Conditions Precedent / CP)の充足、競争法上のクリアランス取得、株主総会決議等を完了する。

実務上の主要手続

  • クロージング条件(CP)の充足確認 — 主要契約のチェンジ・オブ・コントロール同意、独占禁止法の審査通過、重要な許認可の承継、表明保証の再確認など
  • 対価の支払 — エスクロー・リテンション・アーンアウト等の対価構造に応じた資金移動
  • 株式名簿書換、登記書類の引き渡し
  • 取締役・監査役の交代、代表者の変更
  • 移行サービス契約(TSA)の発効

実務上の論点

  • クロージング条件が多すぎると案件不成立リスクが高まる。重要性のあるものに絞り、MAC(Material Adverse Change)条項の定義で残余リスクをカバーする設計が巧み
  • 運転資本調整(Working Capital Adjustment)。クロージング時点の運転資本がターゲット水準から乖離した分を対価で調整する仕組み。DD での運転資本正常水準の見極めが調整額を決める
  • サイン・トゥ・クローズの期間管理。長期化すればするほど対象会社の事業変動・キーパーソン離脱・市場変動のリスクが増す。クロスボーダー案件では独禁法審査だけで数ヶ月を要することも
  • クロージング後のポストクロージング調整。最終財務諸表が確定するまでの調整期間と、その後の争訟解決プロセスを契約に明記する

関連用語